【高過ぎ注意!】空腹時血糖値が高くなるのはなぜ?

2023年3月10日

スタッフブログ

3月10日は『砂糖の日』
身近なお悩みとしてはダイエットですが、糖質で気を付けたいのは血糖値のほうが重大ではないかと思い、簡単におさらいしてみようと思いました。

1. そもそも血糖値とはなんぞや?

という、基礎的なことですがちゃんと答えられない。。。
ぼんやりとした知識しかなかったことが発覚したので、ちゃんと調べてみました!

【 血糖値(mg/dL) = 血液中のブドウ糖濃度 】

血液1デシリットル(dL)あたりにブドウ糖(グルコース)が何ミリグラム(mg)含まれているかを測った数値になります。

炭水化物や砂糖などの糖質は消化分解されてブドウ糖などの単糖類になり、小腸から吸収されて生命維持のエネルギーとして利用されるのですが、消費されなかったブドウ糖は細胞に吸収されて、中性脂肪として体内に蓄えられ、必要なときに再利用されます。

ブドウ糖は生命維持に必要なエネルギーなので、活動時でも睡眠時でも必要な栄養素。
特に脳はブドウ糖が唯一のエネルギー源と言われているのでとっても重要なのです。

このことから、血糖値は低ければ低いほど良いということではなく、適正な正常値範囲があります。

高すぎる血糖値は糖尿病などの生活習慣病の原因として問題になりますが、低すぎる血糖値も実は問題なのです。

2. 血糖値の正常範囲は?

上述しましたが、高すぎても低すぎてもダメな血糖値には正常値範囲があります。

10時間程度の絶食後の空腹時血糖値は70~100mg/dL、食後で上昇した時は100~140mg/dLと言われています。

上記の数値上限を超えると糖尿病かというとそうではなく、空腹時血糖値が126mg/dL以上、または食後二時間の血糖値が200mg/dL以上の場合に糖尿病型と判定されます。

空腹時 食後二時間 判定区分
血糖値 126mg/dL 以上 200mg/dL 以上 糖尿病型
糖尿病型と正常型の間 境界型
110mg/dL 未満 140mg/dL 未満 正常型

正常型と糖尿病型の間は境界型と呼ばれ、糖尿病予備軍と呼ばれることもあります。
まだ糖尿病と診断されるにはいたりませんが、早めの対策を心がけたほうがよいでしょう。

あくまでも数値による判定ですので、診断は医師におこなってもらってくださいね。

3. どうやって血糖値を調節する?

血糖値を下げて調節する働きをするのが『インスリン』という膵臓(すいぞう)から分泌されるホルモンです。
インスリンは血糖を筋肉などの細胞にブドウ糖を吸収させ、血液中の濃度を下げる働きをしています。

しかし、この働きにも限界があります。
糖質を多量に摂取して血糖値が上がりすぎると、その分多くのインスリンを分泌し対応します。
しかし、多量の分泌が続くと膵臓が疲れてしまい、インスリンの分泌量が減ってしまうのです。

もちろん、遺伝的にインスリンの分泌量が少ない場合もありますが、健常な方の空腹時血糖値が高い場合は上記の理由が多いようです。

血糖値が高いままになると、疲れて分泌量が減っているにも関わらず血糖値を下げようとインスリンを分泌し続けます。

この状態を放置してしまうと、いつしかインスリン分泌異常が常態化してしまい、空腹時血糖値は高いまま、食後の血糖値はさらに高い数値となってしまいます。

こうならないためにも日頃のサポートが大事になってきます。
膵臓の機能維持のために、血糖値が正常値になるように、日々コントロールしてあげることが大切です。

4. 糖尿病には気を付けて!

インスリン不足により血糖値の調整がうまくいかず、高血糖の状態が続く病気を『糖尿病』といいます。

高血糖の状態が続くと血管や神経にダメージを与え、様々な合併症を引き起こす可能性がありとても危険です。

高血糖による合併症の一部をご紹介いたします。

神経障害
手足にしびれや痛みを感じたり、感覚が鈍くなったりすることがあります。
網膜症
目の網膜に小さな血管が破れて出血し、視力低下や失明につながる可能性があります。
腎症
腎臓の働きが悪くなり、慢性腎不全や透析が必要になることがあります。
動脈硬化
動脈が硬くなり、狭窄したり、破裂したりすることがあります。心筋梗塞や脳卒中を引き起こす原因になります。

高血圧に並び、生活習慣病の代表格と認識されている糖尿病にならないように、高血糖は早めに対処しましょう!

5. 血糖値スパイクにも要注意!

『血糖値スパイク』とは、食後短時間で血糖値が急激に上昇し、その後急下降する現象を言います。
急激な糖質摂取により血糖値が急上昇した際に、インスリンが多量に分泌されて血糖値を減少させるためにおこります。

血糖値の急激な変化は血管に大きな負担がかかり、生活習慣病のリスクを高めるのでご注意ください。

また、インスリンの過剰分泌により必要以上に血糖値が下がり、低血糖になることもあります。食後に急激な眠気や倦怠感を感じるのであれば、血糖値スパイクに伴う低血糖の可能性があります。

6. 血糖値と血圧の関係

高血糖と高血圧は生活習慣病として一緒に語られることが多いと思います。
これは単に生活習慣病として一括りにされているわけではなく、高い血糖値が原因で高血圧になることがあるからです。

血液中の糖分の濃度が上がると、浸透圧のバランスを取るために水分が細胞から出てきて体液や血液量が増加します。
血液量が増えるということは、通常よりも多くの血液が循環することになるので血圧があがることにつながるのです。

7. まとめ

血糖値のケアは、空腹時血糖値が高めレベル(100-125mg/dL)のうちに!

個人差はありますが、健常な方の空腹時血糖値が100~125mg/dLだと高めと言われます。

甘いものや味の濃い料理には糖分が多く使われていることが多いので、気になる方は早めのケアを心がけましょう!

食事の際には、糖質の吸収を抑える食物繊維を一緒に摂取したり、運動で消費することも大事です。

生活習慣を変えるのが難しい場合は、サプリメントで補うことも考慮に入れましょう。